雛菊の剣
豊高の不良たちに絡まれる雛菊と陽子。
雛菊は顔を見せぬ青年に救われる。
屋上に残された白骨死体。
彼の目的は…。
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答えてはいけない質問/雛菊の剣(#14)
Category 小説
ベッドで眠っている雛菊。その横に立つ雛菊の母と九郎、陽子。
「こんなことになってしまい、申し訳ありません」
「いいえ、あなた以外に雛菊を守れる人はいませんから。これは、雛菊の運命でしょう。どうぞ、その剣を持って行ってください。剣がなければ、もう雛菊が襲われることもないでしょう」
「雛菊が眠ったままでもいいんですか!?」
「それが運命であれば」
「でも」
「やめろ、陽子。剣は預かっておきます。あと、雛菊に何かあったときのためにカラスたちを置いていきます」
「ご自由に」
「最後に聞きたいことがあります」
「何でしょう?」
「雛菊は双子ですか?」
雛菊の母は九郎をじっと見たまま何も答えようとはしなかった。
「そうですか。行こう、陽子」
九郎は陽子の手をつかんで、部屋から出て行った。
「こんなことになってしまい、申し訳ありません」
「いいえ、あなた以外に雛菊を守れる人はいませんから。これは、雛菊の運命でしょう。どうぞ、その剣を持って行ってください。剣がなければ、もう雛菊が襲われることもないでしょう」
「雛菊が眠ったままでもいいんですか!?」
「それが運命であれば」
「でも」
「やめろ、陽子。剣は預かっておきます。あと、雛菊に何かあったときのためにカラスたちを置いていきます」
「ご自由に」
「最後に聞きたいことがあります」
「何でしょう?」
「雛菊は双子ですか?」
雛菊の母は九郎をじっと見たまま何も答えようとはしなかった。
「そうですか。行こう、陽子」
九郎は陽子の手をつかんで、部屋から出て行った。
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あの坊やを仲間に!?/雛菊の剣(#13)
Category 小説
「剣を守る者か。飛燕やわれわれの影を倒したのは褒めてやっていもいいが、あの程度では私にとって危険といえるほどの者ではない。つまらない悪趣味な化け物だ」
太閤と呼ばれる男の言葉に、冷たい目をした男が意見を述べた。
「奴一人であれば太閤に危険は及びません。しかし、あの鳥たちがいます」
「焼き鳥にして食ってやるよ」
太った巨大な男がニヤニヤしながら言った。
「あのカラス三羽は手加減をして闘っていた」
「あの坊やとカラスたちって、それほど仲よさげじゃなかったわよ」
グラマラスな女が馬鹿にしたように言った。
「カラスたちが手加減したのは力を温存しておくためだ。何故だと思う」
不可解な顔をする二人。太閤はニヤニヤしながら話を聞いている。
太閤と呼ばれる男の言葉に、冷たい目をした男が意見を述べた。
「奴一人であれば太閤に危険は及びません。しかし、あの鳥たちがいます」
「焼き鳥にして食ってやるよ」
太った巨大な男がニヤニヤしながら言った。
「あのカラス三羽は手加減をして闘っていた」
「あの坊やとカラスたちって、それほど仲よさげじゃなかったわよ」
グラマラスな女が馬鹿にしたように言った。
「カラスたちが手加減したのは力を温存しておくためだ。何故だと思う」
不可解な顔をする二人。太閤はニヤニヤしながら話を聞いている。
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目の前が真っ暗になって、地に落ちた/雛菊の剣(#12)
Category 小説
Pを喰らった大鷹は殺気を身にまとって九郎目がけて飛んだ。身動きできぬ九郎。大鷹は体から触手を出そうとしたとき、目の前が真っ暗になって、地に落ちた。頭を振って立ち上がった大鷹の頭の羽毛がパンクに立ち上がった。猿のような男の方を向き、羽を大きく広げると、その体の色が美しいコバルトブルーに変わった。
「ぴーーーーーー!」
大鷹が男に向かって矢のように飛んだ。慌てて大砲を撃つ男。大鷹は飛んできた鉄球を両足でつかみ、男の顔にぶち当てる。男の頭は砕け散った。大鷹は笑みを浮かべて九郎の元へ飛び、九郎の腹へ飲み込まれていった。九郎の左腕が生え、開かれた左手にはPがのっていた。
「源!」
陽子が涙をポロポロ流しながら叫んだ。
「悪い、少し休ませてくれ」
九郎は寝息をたてはじめた。
「ぴーーーーーー!」
大鷹が男に向かって矢のように飛んだ。慌てて大砲を撃つ男。大鷹は飛んできた鉄球を両足でつかみ、男の顔にぶち当てる。男の頭は砕け散った。大鷹は笑みを浮かべて九郎の元へ飛び、九郎の腹へ飲み込まれていった。九郎の左腕が生え、開かれた左手にはPがのっていた。
「源!」
陽子が涙をポロポロ流しながら叫んだ。
「悪い、少し休ませてくれ」
九郎は寝息をたてはじめた。
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お前、間違ったぞ/雛菊の剣(#11)
Category 小説
男が振り下ろした刀は虚空に止まり、それ以上陽子に近づくことが出来ない。
「まだ生きているのか。とどめをさしてやろう」
男は九郎を振り返る。九郎の右手がわずかに動いた。
「哀れな」
コン!
男が九郎の方へ行こうとした時、背後で音がした。振り返った男の目には、向かってくるルビーレッドの美しい小鳥が見えた。男は小鳥を斬ろうとしたが、刀を振る間もなく紅蓮の炎に包まれた。刀を残し、男は灰になった。Pはふらふらしながら九郎の上に落ちる。
「おい、P」
「ぴぃ」
「お前、間違ったぞ」
「ぴぃ?」
「まだ生きているのか。とどめをさしてやろう」
男は九郎を振り返る。九郎の右手がわずかに動いた。
「哀れな」
コン!
男が九郎の方へ行こうとした時、背後で音がした。振り返った男の目には、向かってくるルビーレッドの美しい小鳥が見えた。男は小鳥を斬ろうとしたが、刀を振る間もなく紅蓮の炎に包まれた。刀を残し、男は灰になった。Pはふらふらしながら九郎の上に落ちる。
「おい、P」
「ぴぃ」
「お前、間違ったぞ」
「ぴぃ?」
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その剣を渡せ/雛菊の剣(#10)
Category 小説
三方から苦無が九郎に向かってくる。苦無が投げられるよりも早く飛び出した三羽のカラスがそれぞれ片方の翼を硬化させて苦無を払った。いつの間にか投げられていた9本の苦無が上から九郎に降りかかってくる。九郎は硬化させた腕で苦無を払い落とし、大きくよろけて膝をついた。三羽のカラスはそれぞれ敵と闘い始める。カラスたちの闘いぶりを見て苦笑する九郎。
「自分でやれってことか」
九郎は立ち上がって、長身の男の方を向いた。二本の半月刀を使う長身の男と闘っていたカラスが群れへ戻る。男に向かって突進していく九郎。振り下ろされる二本の半月刀を硬化させた左腕で受け流しながらジャンプして反転し、右拳を硬化させて男のこめかみにぶち込んだ。倒れる男の上に落ちる九郎。顔を歪めながら立ち上がる。
「あと二人」
「自分でやれってことか」
九郎は立ち上がって、長身の男の方を向いた。二本の半月刀を使う長身の男と闘っていたカラスが群れへ戻る。男に向かって突進していく九郎。振り下ろされる二本の半月刀を硬化させた左腕で受け流しながらジャンプして反転し、右拳を硬化させて男のこめかみにぶち込んだ。倒れる男の上に落ちる九郎。顔を歪めながら立ち上がる。
「あと二人」
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