雛菊の剣
豊高の不良たちに絡まれる雛菊と陽子。
雛菊は顔を見せぬ青年に救われる。
屋上に残された白骨死体。
彼の目的は…。
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俺の体を奪ってどうするつもりだ/雛菊の剣(#3)
Category 小説
山中、深い森の中。七郎を倒した大鷹と闘う九郎。その周りに数十羽のカラスがいる。
「共通の敵を倒してしまえば、敵同士。力の使い方はちゃんと考えんとな」
九郎の背後の木から大きなカラスが話しかけた。
「うるせえ!黙ってろ!」
九郎は大鷹と闘いながら投げ捨てるように返事をした。
「片腕だと闘い難かろう。そんな言うことを聞かない左腕は捨てて、わしを左腕にしたらどうだ」
「お前は野心的すぎる。俺の体を奪ってどうするつもりだ」
「そんなことは考えてもみなかったわい。助けてやりたいだけの親切心だというのに」
「嘘をつけ!このタヌキじじい!」
「カラスをタヌキ呼ばわりとは、よほど余裕がないとみえる」
大鷹が両足で九郎の双肩をつかみ覆いかぶさろうとした瞬間、九郎の右手が下から大鷹を突き上げる。大鷹の後ろに位置する木にとまっている三羽のカラスが大鷹に襲いかかろうとするが、先ほど九郎に話しかけていた大ガラスに目で止められる。再び大鷹が九郎に向かって飛ぶ。いままで、受け身でいた九郎が大鷹に向かって走り出した。大鷹の直前で九郎は高く跳び上がり、腹で大鷹を受け止めて抱え込む。いや、抱え込んでいるわけではなく、大鷹を腹に押し込んでいた。大鷹は一瞬にして九郎の腹に消えた。地面に落下した九郎がゆっくりと立ち上がり、大ガラスの方を向いた。その体には七郎と闘う前と同様、左腕がついている。
「共通の敵を倒してしまえば、敵同士。力の使い方はちゃんと考えんとな」
九郎の背後の木から大きなカラスが話しかけた。
「うるせえ!黙ってろ!」
九郎は大鷹と闘いながら投げ捨てるように返事をした。
「片腕だと闘い難かろう。そんな言うことを聞かない左腕は捨てて、わしを左腕にしたらどうだ」
「お前は野心的すぎる。俺の体を奪ってどうするつもりだ」
「そんなことは考えてもみなかったわい。助けてやりたいだけの親切心だというのに」
「嘘をつけ!このタヌキじじい!」
「カラスをタヌキ呼ばわりとは、よほど余裕がないとみえる」
大鷹が両足で九郎の双肩をつかみ覆いかぶさろうとした瞬間、九郎の右手が下から大鷹を突き上げる。大鷹の後ろに位置する木にとまっている三羽のカラスが大鷹に襲いかかろうとするが、先ほど九郎に話しかけていた大ガラスに目で止められる。再び大鷹が九郎に向かって飛ぶ。いままで、受け身でいた九郎が大鷹に向かって走り出した。大鷹の直前で九郎は高く跳び上がり、腹で大鷹を受け止めて抱え込む。いや、抱え込んでいるわけではなく、大鷹を腹に押し込んでいた。大鷹は一瞬にして九郎の腹に消えた。地面に落下した九郎がゆっくりと立ち上がり、大ガラスの方を向いた。その体には七郎と闘う前と同様、左腕がついている。
「おい、じじい!お前たちはPを守れと言っただろ!」
「お前さんに別れを告げてから行こうと思ってな」
「俺が七郎と闘うその隙に何かいいことが起きないかと思ってただけだろうが!」
「そう怒鳴りなさんな」
「ぶっ殺してやる」
さっきの三羽のカラスが九郎の前に降り立つ。
「なんだよ、お前ら」
一羽がカーカーがなりたてた。
「分かってる。お前たちのことは好きだ。特にお前ら三人は尊敬に値する。だが、あのじじいは…」
一羽が九郎の話を遮り、九郎に何事かを告げた。
「別れを告げたいとお前らがじじいに言ったのか」
大ガラスはそれ見ろと言わんばかりの笑みを口元に浮かべて九郎を見た。
「悪かった。謝る」
九郎は大ガラスに頭を下げてから、三羽の方を向いた。
「じゃあ、別れを告げたらすぐにPのところに行けよ」
一羽が羽で指した方を見ると、カラスたちが並んでいる。
「な…」
一羽が何かを告げた。
「全員と別れを告げればいいんだな。で、お前たちが最後」
三羽が嬉しそうにカーと鳴いた。
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・『雛菊の剣』
自作の学園小説です。豊高の不良たちに絡まれる雛菊と陽子。雛菊は顔を見せぬ青年に救われる。屋上に残された白骨死体。彼の目的は…。
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「なんだよ、お前ら」
一羽がカーカーがなりたてた。
「分かってる。お前たちのことは好きだ。特にお前ら三人は尊敬に値する。だが、あのじじいは…」
一羽が九郎の話を遮り、九郎に何事かを告げた。
「別れを告げたいとお前らがじじいに言ったのか」
大ガラスはそれ見ろと言わんばかりの笑みを口元に浮かべて九郎を見た。
「悪かった。謝る」
九郎は大ガラスに頭を下げてから、三羽の方を向いた。
「じゃあ、別れを告げたらすぐにPのところに行けよ」
一羽が羽で指した方を見ると、カラスたちが並んでいる。
「な…」
一羽が何かを告げた。
「全員と別れを告げればいいんだな。で、お前たちが最後」
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